「うちの教育委員会、業務量管理計画なんて作ってたっけ?」そう聞かれて、答えに詰まったことはありませんか。実は今年度から、すべての教育委員会に、教員の時間外勤務を減らすための計画を作り、公表することが法律で義務づけられています。知らないままだと、せっかくの計画が「作っただけ」で終わってしまいかねません。
改定された文科省の指針、目標の数字がかなり具体的になった
2025年9月、文科省は改正給特法にもとづく指針を改定し、教育委員会が策定する業務量管理計画の目標を具体的な数字で示しました。「1か月の時間外在校等時間が45時間以下の教職員の割合を100%にする」「2029年度までに月平均でおおむね30時間程度まで減らす」「年間の時間外在校等時間を360時間以下にする」の3つです。あわせて、学校が担ってきた19の業務を仕分けし、学校以外が担うべき業務を5項目、教師以外の人が関わるべき業務を8項目として整理する方針も示されました。
ただし指針では「30時間になるまでは働いてよい、という意味に解釈してはいけない」「その分を自宅への持ち帰り業務で増やしてはいけない」ともくぎを刺しています。数字だけが独り歩きしないよう、私たちの側からも見ていく必要がありそうです。
委員長時代、初めて「計画書」を手に入れたときのこと
私が委員長をしていたとき、こうした計画が文書としてまとまっていることすら知らず、教育委員会に何度も足を運んで、ようやく該当の資料を見せてもらったことがありました。中身を見ると、現場の実感とはかけ離れた「絵に描いた餅」のような内容も少なくなく、正直がっかりした記憶があります。それでも、その計画書を分会に持ち帰って一緒に読み合わせたことで、初めて「うちの職場は今、どういう位置づけなのか」を組合員みんなで確認できたのは、大きな意味がありました。
分会で確認したい3つのポイント
今回のように計画の公表が義務化されたことで、以前よりは手に入りやすくなっているはずです。分会として、まずは次の3つを確認してみてください。
1つ目は、そもそも計画が公表されているか。教育委員会のホームページや議会資料を探してみましょう。2つ目は、「学校以外が担うべき業務」として整理された5項目が、実際にうちの学校で移管されているか。3つ目は、時間外勤務の実態が、計画と照らして今どのくらいの水準にあるか、です。
まずは教育委員会に聞いてみることから
計画の中身が分からなければ、「今年度の業務量管理計画を見せてください」と教育委員会に聞くところから始めてみませんか。それだけでも、担当者に「現場は見ている」というメッセージになります。数字の議論だけで終わらせず、現場の実感と照らし合わせながら、分会で少しずつ確認を積み重ねていきましょう。

